2022年4月30日:腎臓は不可逆な臓器であることを思い知る

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2022年4月30日(土)

腎臓の数値は高いながらも落ち着いて、週1回の点滴でいいね、ということで、しばらく通院による点滴は週1回ペースにしてから、約1ヵ月が経過。

ご飯もまあまあ食べて、おしっことウンチもちゃんと出て、嘔吐もなくまあまあ遊ぶ。

普段と全く変わらず、あわよくば数値がよくなっているんじゃないかと思い始めていた矢先の事でした。

2022/4/30

BUN   71.4 mg/dL
CRE    2.6 mg/dL

血液検査結果が、・・・
悪くなってる!!

正直、ちょっとこれは想定外でした。(私も先生も)

先生と相談して、やはり通院(点滴)を1週間に2回くらいに戻すことに決めました。

血液検査は、2週間後でいいでしょうと言うことで。

2022年5月12日(木)

それから2週間後。

点滴の回数も増やしたし、相変わらずスコには変わった様子は見られません。

食事の量も、嘔吐も、排泄も。

またしても、あわよくば、数値がよくなっているのではないかと、楽観視していた自分に喝・・・。

2022/5/12

BUN   96.2 mg/dL
CRE    4.18 mg/dL

え・・・これはちょっと・・・どういうことなんでしょうか。

この数値、急性腎不全で即入院となった後の2日目くらいの数値・・・。

これ以上上がると、かなり状況としてはヤバイということで。

クレアチニンが5、6を超える日が続くと、余命数カ月くらいとのことで、顔面蒼白な下僕。

ちょっとまって、これは完全に想定外です。

明日から、毎日点滴のために通院が必要になりそうな予感。

先生がおっしゃるには、BUNが100近くなると、普通はもう気持ち悪くて何も食べられない、というレベルらしいのですが、なぜかスコ様はこの値でも普通にごはんを食べられていたのでした。

先生がポツリと、「数値に一喜一憂してはいけませんね・・・。たとえ数値が悪くても、本猫が元気なのが一番です。数字に踊らされずに、ネコちゃんの様子をしっかり見てあげてくださいね」・・・と。

その言葉に、深く同意の下僕なのでした。

今後のことについて先生に聞いてみました

このまま、腎臓が弱り続けたら、顛末はどうなるのでしょうか?

人間なら、透析という手段もありますが、猫に透析という選択肢はほぼゼロに等しいです。

(人間みたいに、透析の間、ずっと寝ておとなしくしていることができないため、猫の場合は全身麻酔になるらしく、本当に急性とか緊急の場合にしかそういう選択肢は取らないとのこと。)

腎臓が弱ると、体内の毒素を排出できなくなるので、尿毒症になります。

尿毒症になると、吐き気や倦怠感などの全体的な体調不良などが出るため、食欲が落ちてどんどん痩せていきます。

最終的に、栄養がちゃんと取れなくなって、栄養失調状態や多臓器不全により、死に至ります。

尿毒症の影響で腎臓病の末期には、神経に異常がでて、癲癇発作などの神経症状が出る場合もあります。

とのこと。

下僕の父は腎臓癌で、腎臓を片方摘出しており、残った方の腎臓もほぼ機能していない末期の腎臓病なので、週に2回ほど透析を受けていました。

なので、腎臓についての治療やその症状などはよく知っている方だと思います。

父は、透析を是としてやってくれていますが、中には透析をしない、という選択肢を選ぶ方もいます。

そういった方は、亡くなる前は尿毒症によって、相当な辛さを味わうと聞いたことがあります。

スコ様は、BUNとCREの数値が高い割には、嘔吐もなく、とりあえず必要最低限の餌は食べてくれているので、そこまで気持ち悪いというわけではないのかもしれません。

もともと食が細いのですが、それでも何とか自ら必要最低限の量は食べてくれているのです。

見た目には、辛そうには全く見えないスコ様。

今後、どういう結果になろうとも、スコが、1日でもツラくない日を過ごせるような方法を模索したいと思います。

ちなみに、先日スコ様と同時期に調子が悪くなっていたシマシマは、完全復活しました。

スコ様のついでに、病院に連れて行って広めに血液検査をしてもらいましたが、ほぼすべて正常値でした。

良かった・・・。

2023年にスコ様を看取ってからの追記

スコ様が急性腎不全であるとわかってから1ヵ月半。

今思い起こせば、この時はまだネコの腎臓病についてちゃんと理解できていませんでした。

ということにすら気づけないほど、自分で調べようとせず、完全にかかりつけ獣医さん任せだったように思います。

先生のことはとても信頼していますし、その時の決断について何か思うところがあるわけでもありません。

ただ、「私も主体的にその決断に参加すればよかった」と、今となっては思うのです。

結果として同じことを選んでいたとしても、言われたことを理解した気になって選ぶのと、自分なりの解答を持った上で先生の説明を聞き納得して選ぶのとでは、やはり覚悟というか、やり切った感が違っていたような気がするのです。

このことは、後になればなるほど響いてきます。

特に、正解のない「看取り」の場面においては。

もし、(考えたくはありませんが)シマシマが病気になったときには、最初から必死で勉強して、主体的に病気と向き合っていきたいと思っています。

ネコ様を飼っているということは、その生死が飼い主である下僕に100%委ねられているということなので、他人の決めたことではなく、自分自身が判断し、納得して、決断を下す。

そこに対しては、1ミリだって、妥協してはいけないのだと、スコ様の介護と看取りを通して実感しました。

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