「終活」という言葉について、あなたはどのようなイメージを持っているでしょうか?
歳をとってからやるものでしょう?(まだ40代の自分には早いよ~)
やることがたくさんありそうで、めんどくさそうだな・・・
何から始めていいかわからないし、難しそうだな・・・
自分の死について考えることになるから、怖いな・・・
といったような、ネガティブなイメージを持っていませんか?
「終活」は「終」の漢字が含まれていることから、「死」や「終末期」という言葉を連想させるかもしれませんが、決してネガティブな活動ではありません。
むしろ、「どう(より良く)生きるか」という極めて哲学的、かつ将来の不安を減らして「今」を楽しんで生きるためのポジティブな活動なんです!
もし、あなたが一人暮らしでネコさんを飼っている40代おひとりさまだったら。
もし、終活をする前に、事故や病気などであなたが突然死んでしまうようなことがあったら。
残された子は、どうなってしまうのでしょうか?
歳を取ってから終活を始めるのではなく、40代の今から始めておくことが、将来の「もしも」に備え、あなたの大切な家族を守ることにつながります。
終活とは、今を最大限楽しく生きるために将来の問題を先に解決しておくこと
終活とは、自分自身や家族(もちろんネコさんなどのペットも含む)や大切な人の未来のために、自分の死に対してあらかじめ準備をすることです。
具体的には、死後事務や葬儀、遺品整理、相続といった、自分の死や死後について考えておくことで、自分の人生の在り方整理し、自分が決めた通りに実行することが終活の目的となります。
また、一人暮らしでネコさんを飼っている人の場合は、ネコさんより先に自分が死ぬ可能性を考慮して、自分の死後の預け先をしっかりと決めておく必要があります。
終活は、自分が歳を取った先に死ぬということだけを前提としているわけではなく、突然の事故や病気等で死ぬことも前提とするからこそ、40代おひとりさまは「今」始めるべきという理由がおわかりいただけるかと思います。
これらの準備をすることで、あなたの死後に残された人たちが抱える問題や面倒事を先んじて解決することはもとより、あなた自身にとっても将来の心配事が1つ減り、「今ここ」に集中することが可能になることで、最期まで自分らしく生きることができます。
終活の必要性
それでは、なぜ終活をする必要があるのかを考えてみましょう。
残された人にかかる負担をできる限り少なくする
終活が必要な理由は、自分の死に備えることで、残された人に負担をかけないようにするためです。
例えば、あなたが突然の病気や事故で死亡した場合、誰が自分の死後事務や葬儀、遺品整理をしてくれるのでしょうか?
近しい家族がいる場合は、家族が対応してくれることが多いでしょうが、人ひとり死んだ後の手続きは膨大です。
ある程度準備してあったとしても大変なのに、全く終活をしていない状態だったとしたら・・・?自分が対応する立場だったとしたら・・・?考えたくもありませんよね。
残されたネコさんが安心してこれからも生きていけるようにする
大切な家族であるネコさんについてもしっかりと終活に入れておかなければいけません。
ネコさんを飼っているおひとりさまが亡くなってしまったら、誰が残されたネコさんをお世話してくれるのでしょうか?
あなたの死後、大切なネコさんを引き取ることができる人はいるでしょうか?
たとえ近しい家族がいたとしても、その家族がペット禁止のマンションに住んでいた場合は、当然面倒を見ることはできません。
また、あなたのネコさんが持病を持っている場合などは、投薬や自宅点滴まで対応できる人に託すことができるでしょうか?
仮に対応できたとして、その子にかかる医療費は、あなたの死後はだれが負担するのでしょうか?
こういったことも考えて、あなたもネコさんも、双方が元気なうちに、お互いの終活を進めることで、あなたが死ぬその時まで、大切な家族であるネコさんと安心して生きることが可能になります。
自分が「今」を楽しみ最期まで自分らしく生きる
上記のような心配ごとを抱えながら生きていくなんて、ナンセンス。
考えたくないことを解決せずに先延ばしにしておくと、無意識であっても、ずっと頭の片隅に「気になる・不安」要素が存在し続けます。
そんな不安のために、頭や気持ちのスペースを割くのはもったいないと思いませんか?
あらかじめ準備することによって、不安要素を1つでも多く取り除き、「今」生きることに全集中しましょう。
終活をする過程で、自分自身を見つめなおし、人生を振り返ることになるので、結果として自分の価値観を整理することができます。
これによって、あなた自身が本当に大切にしてきたことや、やり残したことなどを再確認することができ、さらにより良い人生へと舵を切ることができます。
「立つ鳥跡を濁さず」を実践する
たまに、「自分が死んだ後のことは知らない」と言っている方を見かけますが、確かに自分自身は死んでしまったあとは「無」です。(このあたりは、宗教観などによって考え方は人それぞれだとは思いますが、ここでは宗教については考えないことにします。)
しかし、日本に住んでいる以上、必ず「誰か」があなたの死後の手続きをしなければなりませんし、火葬の手続きもしなければなりません。
おひとりさまの場合は、まずは血縁者に連絡がいくので、会ったこともない遠い親戚の人に迷惑をかけることになる可能性も無きにしも非ず。
それでも、あなたは「自分が死んだ後のことは知らない」を貫き通しますか?
終活の進め方
終活を進めるにあたっては、以下のようにステップを踏んで少しずつ進めていくことをおススメします。
①目的を明確にする
終活を始めるにあたって、まずは自分の目的を明確にすることが大切です。
自分自身が望む最期の姿や、死後事務、相続問題を回避するための対策、わが子(ネコさん)の行く末を決めるなど、目標を明確にすることで、具体的な行動につながります。
やるべきことは人によって異なるので、あなたにとって必要なことを洗い出し、1つずつ目標をたて、計画・実行に移していきましょう。
②計画を立てる
目的を明確にしたら、次に計画を立てましょう。具体的には、以下のようなことが挙げられます。
自分自身の情報を整理する
自分自身の情報を整理することが大切です。自分自身の健康状態や人間関係、死生観などを整理しましょう。
サブスクのサービス等を利用している人は、有料サービスについて改めて見直しましょう。
この時に、自分の価値観や人生における目標なども、見つめなおしてみましょう。
お金(資産)の確認・整理をする
自分が加入している保険や年金の内容を確認し、必要に応じて更新や見直しを行うことが重要です。
おひとりさまで、お金を残す家族がいないのであれば、生命保険の金額は小さくてもいいでしょうし、ある程度資産があるのであれば、医療保険に毎月何万も支払う必要もありませんので、終活を機に保険などを見直すことがおススメです。
また、銀行やクレジットカードなどの情報も、整理しておきましょう。
ネコさんの受け入れ先を探しておく
あなたの死後に残されたネコさんが、これまでと変わらず幸せに暮らせるように、あなた自身が元気なうちにしっかりと決めておきましょう。
本来は、終活どうこうではなく、ネコさんを飼うと決めたときにやるべきことではありますが、現実問題そこまで考えてネコさんを飼う人は少ないので、終活をしようと思っている今、しっかりと大切な家族の行く末を確保してあげてください。
ペット信託を契約するのか、お世話をお願いできる人を探すのか、はたまた老猫ホームなどの受け入れ先を探すのか、方法は色々ありますので、あなたの大切な子が幸せになれるような方法を今のうちから考えておきましょう。
モノを整理しておく
自分が亡くなった後に残されることになるモノを整理しておきましょう。
誰かに引き継ぐものなのか、自分が死んだ後は捨ててしまっていいものなのか、わかるようにしておきましょう。
常に断捨離を意識し、1つ買ったら1つ手放すなど、そもそもモノを増やしすぎない、という考え方で生活することも大切です。
葬儀やお墓についての方針を決める
葬儀やお墓についての準備を進めることも、終活の大切なステップです。
葬儀や納骨等は、自分が死んだ後のことなので、どうやっても自分自身で実施することができません。
自分自身が望む最期の姿を整えるために、しっかりと準備しておきましょう。
相続問題の対策を考える
なんだかんだで揉めるのが、相続問題。
普段全くやり取りのなかった親戚が、突然口を出してくる、というのもよくある話。
相続問題が発生しないように、相続問題の対策を考えることは、非常に大切です。
相続税の申告や遺産分割協議など、あらかじめ相続に関する手続きを進めておくことで、家族間でのトラブルを回避することができます。
遺言書の作成も有効な手段の1つです。
③実行する
計画を立てたら、実行していきましょう。
一つずつ実行していくことで、自分の希望を実現することができます。
終活を進める上でのポイント
時間に余裕を持って進めること
終活は、急いで進めることができるものではありません。
時間をかけて進めることで、自分自身が望む最期の姿を整えたり、相続問題の対策を進めることができます。
計画的に進めることで、金銭的にも精神的にも負担を軽減することができます。
だからこそ、気力と体力のある40代のうちに始めておくことをおススメします。(歳を取ると、どうしても億劫になって、終活に着手できない方が多いようです。)
家族とのコミュニケーションを大切にすること
近しい家族がいる場合は、自分の終活を進めるにあたって、家族とのコミュニケーションを大切にすることも大切です。
「終活」という言葉が世に広まって、ずいぶんと経ちますが、未だに本気の「終活」をしている人が少ないのが現実。
家族に頼りたくない、と思っていたとしても、今の日本の法律では、あなたの死後に真っ先に連絡が行くのは血縁者です。
あなたの終活を正しく理解してもらえなければ、せっかくの準備が水の泡となってしまう可能性もあります。
「終活」は個人の価値観が非常に大きく表れる活動ですから、自分の終活のことを正しく家族に理解してもらい、しっかりとサポートしてもらいましょう。
どうしても、家族には口を出してほしくない、と思うのであれば、死後事務委任や遺言書等で自分の死後についての処理について、事前に準備しておくことが必要です。
自分自身とのコミュニケーションを大切にすること
近しい家族がいない、というおひとりさまの場合は、家族や血縁者というしがらみに縛られずに自由に終活ができる反面、誰も口出ししてこないからこそ、自分自身との対話をしっかりと行い、自分の望むような幕引きとなるように準備していく必要があります。
「普通はこうだから」「みんなこうやっているから」という理由で、選択するのではなく、「自分がどうしたいか」「自分がどうありたいか」という視点で、自分自身と向き合い、じっくりと終活を進めていきましょう。
専門家に相談すること
終活については、自分自身で進めることが難しい場面が多々あります。
そのような場合には、専門家に相談することをおすすめします。葬儀社や弁護士、税理士など、専門家に相談することで、自分自身が見落としていた問題や対策が見つかる場合もあります。
また、近しい家族がいない、あるいは家族がいても迷惑をかけたくない、という場合は死後事務を外注することもできます。
特に死後事務については、自分の死後ということで、必ず「誰か」にやってもらわなければいけません。
その「誰か」が家族なのか、友人なのか、はたまた専門家なのか、自分の現状と希望を見極めて、しかるべき人にお願いしましょう。
実行すること
当たり前のことですが、考えるだけで実行しないでいては、絵に描いた餅。
もちろん、終活について考えるだけでも、自分の希望を明確にすることができます。
しかし、計画を立てるだけではなく、計画を実行することが重要です。
最初の一歩を踏み出すには勇気がいりますが、具体的に、遺言書を作成する、葬儀の形式を決定する、遺品整理を行う、保険や年金の確認をするなど、一つずつ実行していきましょう。
まとめ
終活は、自分の希望を明確にし、残された人(やネコさん)に負担をかけずに最期を迎えるための計画です。
一人暮らしの方や頼る家族がいないおひとりさまこそ、計画的に進めることで、自分自身の人生を最期まで自分らしく生きることができます。
時間的余裕を持ち、頼るべきところは専門家に頼り、柔軟に計画を実行していくことが大切です。
終活の過程で自分の価値観を新たに発見したり、将来の不安を1つずつ潰していくことで、「今ここ」に集中し最大限楽しむことができるようになり、人生が確実に変わります!
「まだ自分には早いかも。。。」などと思わずに、今から少しずつでも始めていきましょう!
でも、何から始めていいかさっぱり分からない・・・。
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