「ネコの終活」のきっかけはスコ様の慢性腎臓病介護
2022年、飼っていた当時17歳のスコティッシュフォールドの女子(スコ様)が慢性腎臓病になりました。
それまでは、高齢の割には、健康優良児だったスコ様。
まさか、突然腎不全になるなんて。
腎臓病がネコに多い病気であることは知っていました。
だからこそ、1年に1回の血液検査と、定期的な健康診断を欠かさなかったのに。
それなのに、突然スコ様を襲った腎臓病。
人間であれば、老いは徐々に、しかし顕著に見た目に現れるため、周りの人間は色々気づくことができます。
一方で、猫はいつまでたっても、老化を感じさせない見た目で、つい高齢であるということを忘れてしまいがちです。
しかし、人間と同じく、猫も歳を重ねると、当然ながら身体に色々な症状が出てきます。
スコ様の場合は、腎臓病でしたが、猫によっては、癌になることもありますし、痴呆になることだってあり得ます。
もし、そうなってしまったときに、猫のために、自分は飼い主として正しい選択をしてあげられるでしょうか？
飼い主として、してあげたいことと、ネコ本人がしてほしいことは、おそらく違うはずです。
ネコのQOLをできる限り保って、いかに余生を楽しんでもらうか。
- 強制給餌をするかどうか
- 点滴をするかどうか
- 酸素室を使うかどうか
- 病院に連れて行くかどうか
- 入院させるかどうか
・・・
猫自身が意思表示をすることはできませんし、決断することはできません。
つまり、飼い主の判断が非常に重要になってくるということです。
猫がネコらしく生きるために、どういう方針で飼い主である自分が判断するか。
自分の価値観とネコの価値観のちょうどいいところを探す必要があるのです。
猫が「今」を幸せに生きるために、飼い主としてどう判断するか、という、まずは価値観を探るところから始めた、ネコのための終活。
誕生秘話（1）の「ネコと終活」に引き続き、「ネコの終活」という概念が生まれた瞬間でした。
我が家の場合は、スコ様が慢性腎臓病になったときから、少しずつスコ様の終活をやってきたので、スコ様の病状が悪化し、飼い主の判断を迫られることがあっても、自分もスコ様も納得のいく判断ができたと思っています。
良かったこと、と言っては若干の語弊があるかもしれませんが、腎臓病という病気は、徐々に進行していくため、スコ様の症状が軽いうちから、スコ様の終活をする時間がたくさんあったことは、結果としてとても良かったと思っています。
ネコの終活は時間がかかります。
考えて考えて、考え抜いて、自分の価値観を深堀し、納得のいくまで何度でも考え直します。
大切なのは、猫が元気なうちに考えておくこと。
猫が病気になってから、猫の終活をすると、どうしても感情が入ってしまい、正しい判断をすることが難しくなります。
そして、一度決めた価値観は、「そのとき」に感情に支配され容易に揺らぎます。
それでも、しっかりと考え抜かれた価値観であれば、猫のQOLを奪うことなく、猫がネコらしく余生を生きることができるはずです。
スコ様の看取りを経験し、いかに「ネコの終活」が重要で必要であるかということを体感することができました。
人も、ネコも、最期まで幸せに。
後悔のない人生と猫生を全うするためには、絶対に必要な終活。
おひとりさまとそのネコ様にとっては、なおさらです。
愛猫が最期まで幸せに生きられるように準備することは、飼い主としての責任であり、同時に飼い主自身が後悔のない人生を歩むために絶対に必要なことです。
ネコ飼いのおひとりさまには、全員やってほしいこと。
それが、「ネコと終活」と「ネコの終活」です。
まだ終活をやっていない人がいるなら、是非やっておいていただきたいことですし、必要性を感じていない人には、必要性を感じていただきたい。
終活は時間がかかる上に、精神的にもかなり辛いです。
そして、何をしていいか分からない人も多いはず。
そういう状況であるからこそ、きっと私にも何かネコ飼いのおひとりさまに対して何かお手伝いができるはず。
そういった想いを胸に、「ネコと終活」として活動を始めることにしました。
終活の必要性を知ってほしい。
そして、終活をした後に得られる安心感を体感してほしい。
さらには、実際に「そのとき」が来て、落ち着いて判断できる安心感を感じてほしい。
なぜなら、終活は、絶対に必要なことだと思うから。
自分とネコに終活が必要なことは分かったけど、何から始めていいのか分からない・・・。
そんな方のために、ネコと終活では、人生（猫生）設計を飼い主様と一緒に作り上げる「終活ポートフォリオ」というサービスを提供しています。
終活ポートフォリオは、「ネコと終活」と「ネコの終活」をセットにした、飼い主様とネコ様の未来の設計図です。
飼い主様の価値観を明確にし、自分とネコの終活に何が必要なのかを、しっかりと考えるお手伝いをするサービスなのです。
マンツーマンで、おひとりおひとりの価値観に合わせて、「愛猫のために何がしたいのか」「何ができるのか」を一緒に考え、あなただけのオリジナルな行動指針を作りましょう！
