2023年6月5日(月) 22:37 1年以上の長き闘病生活の末、スコ様が旅立ちました。
自宅点滴を開始してから、375日目でした。
なくなる前日まで、介助は必要なものの、自分の意志で器から水を飲み、トイレで用を足し、一度も粗相をしませんでした。
もともとツンな子でしたが、最期まで飼い主に甘えることもなく、ネコの矜持をしっかりと保ったまま、旅立っていきました。
スコ様を溺愛するがゆえに、スコ様を失ってしまった後はペットロスになるかもしれない、と思っていたのですが、1年以上の長きにわたり、しっかりと病気と向き合い、飼い主としてどう対処すべきかを考えに考えて、考え抜き、一時期は毎日のように涙した日々があったことで、最期の日には覚悟が決まり、スコ様の死をしっかりと受け入れられた気がします。
あらかじめ、葬儀社を選定し、亡くなった後にすべきこと(エンゼルケアや遺体を安置する方法など)を調べ、スコ様が亡くなった後に連絡すべき人達をリストアップしていたので、パニックになることもなく、粛々と対応することができました。
スコ様が元気なうちから、ネコの終活をしていたことが、スコ様と飼い主にとって理想の最期を迎えることにつながり、飼い主のペットロスを回避する非常に有効な手段であったということが証明されました。
おひとりさまの介護は、孤独です。
ですが、多くの人の助けを借りて、決して一人ではないということを知りました。
かかりつけ獣医さん、終末期に往診に来てくださった獣医さん、ペットシッターさん、看取りの相談に乗ってくださったメンターさん、そして会社の上司と同僚。
多くの方に支えられて、スコ様の介護が成り立っていました。
関わってくださったすべての方に、スコ様の旅立ちと感謝の気持ちを伝えることができました。
おひとりさまの介護は、過酷です。
それでも、愛するネコ様のために、逃げずに現実と向き合い、気持ちよく手を差し伸べてくださる多くの方のご厚意にに甘えられたことによって、過酷さはかなり軽減されました。
今、ネコ様の介護をしているおひとりさまのあなた。
どうか、ひとりで背負い込まないで。
介護を自分一人だけの問題にしないでください。
あなたに受け入れる気持ちがあるのなら、多くの人が手を差し伸べてくれるはずです。
そんなこと言われても、人に頼るのが難しい、と思われる方もいるかもしれません。
そんな方は、是非、この「ネコとおひとりさまの慢性腎臓病闘病記」を読んで、おひとりさまの私がどうやって他人の助けを借りつつ、ネコ様を最期まで看取ったのか、気が向いたら真似してみてください。
きっと、ずっしりと鉛のように重かった心が、ちょっとだけ軽くなるはずです。
今介護中の方も、これから介護になる方も、悲しまないでください。
終わりある命だからこそ、1秒たりとも無駄にできないという、介護の時間は濃密で愛しい時間となるでしょう。
大切なことは、今、その子が生きている・生きようとしているということです。
飼い主さんのマインドセットとネコの終活をしっかりとして、愛猫との残された時間を存分に大切にしましょう。